男性らしさと女性らしさのいずれも表現するRMB01。その曲線はセンシュアルな感覚を伝え、エレガントな表情ながら、妥協を許さないきわめてテクニカルな精度を実現するという未知の領域へと導きます。このオートバイには、ブランドのアイデンティティを注意深く反映させつつ、時計製造の専門技術が自然に取り入れられています。ディテールへのこだわりは、オートバイの世界では他に類を見ないものです。
RMB01は、リシャール・ミルの究極の時計製造に対する独自のビジョンと、ブラフ・シューペリアの最先端のオートバイ工学の融合を完璧に表現しています。
1919 年にジョージ・ブラフによって設立されたブラフ・シューペリアは、二輪車の世界では時代を超越する伝説的なブランドであり、創業当初から「オートバイのロールスロイス」の愛称で親しまれています。英国ノッティンガムでの創業以来、ブラフ・シューペリアはその先進性、比類のないクオリティ、そしてエレガンスで特異な存在感を放ってきました。冒険家や記録保持者が乗ったモデルは、たちまちアイコニックな存在となりました。特に有名なのは「アラビアのロレンス」として知られるイギリス軍将校であり作家でもあるトーマス・エドワード・ロレンスのバイクです。
ブラフ・シューペリアは、1939年には姿を消した後、2013年に決定的な転換点を迎えます。ティエリー・アンリエットとアルベール・カステーニュが事業を引き継ぎ、ブランドを再生させるのです。優れたオートバイデザイナーであり、フランスのオートバイ業界の重要人物であるティエリー・アンリエットは、ジョージ・ブラフの先見の明を尊重しつつ技術革新を推進しました。
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コラボレーションの結果生み出された作品は、究極の時計に対するリシャール・ミル独自のビジョンと、ブラフ・シューペリアが誇る最先端のオートバイ工学の融合を見事に表しています。RMB 01は、野心的なプロジェクトであり、前例を見ない偉業を達成しています。五感を呼び覚まし、トラック上での卓越性の限界を押し広げるために設計されたバイクなのです。
この共同開発を象徴するのは、革新、大胆な美意識への確固たるこだわり、そして限界を超える意欲です。設計から製造まで、細心の注意が払われた仕上げはエモーションを呼び起こします。哲学と完璧を追求する姿勢は、ブラフ・シューペリアとリシャール・ミルの間に深い共鳴を生み、切り離すことのできない強い絆を築きました。
妥協を許さないトラックバイクRMB 01は、前世紀初頭に木製トラックでのレースに登場した史上初のレーシングバイク「ボードトラッカー」に着想を得ています。ボードトラッカーは、極限まで無駄を削ぎ落とすことで、バイクの真髄である軽さとパフォーマンスを追求し、
細長いガソリンタンク、ミニマルなシート、そして剥き出しのエンジンが特徴的なシンプルなデザインを採用していました。このコンセプトを洗練とエレガンスとともに現代的にアレンジし、シンプルで力強く、緊張感の漲るラインを採用することでヒョウのようにダイナミックなシルエットのマシンを実現しています。
バイク全体に多数の開口部を眼に見えるように配し、ダウンフォースと安定性のために空力を利用するエアロパーツとともに軽さが重視されています。
メカ愛好家2人の出会いから生まれたこのマシンは、跳躍するジャガーや短距離ランナーのような力強さとフェミニンさに満ちています。チームにとって、忘れ難い経験として記憶に残るはずです。
ティエリー・アンリエット、ブラフ・シューペリア社長
エンジン
タイプ:水冷 DOHC 88° V 型ツイン4ストローク 997cc エンジン、シリンダーあたり4バルブ、チェーン/ギア複合カム駆動
サイズ:94 mm x 71.8 mm
ギアボックス:6速カセットタイプ
クラッチ:油圧作動式多板オイルバスクラッチ、APTCスリッパークラッチ
彫刻のような 997cc ツインシリンダー エンジンは、高品質のアルミニウム (マグネシウム含有量の多い5000シリーズ合金) ブロックで手作業で制作、ケーシングは5軸制御加工機を用いてすべて機械加工されています。
正確な外形の内部部品と窪みへの埋め込みを多用して重量が最適化され、原材料160kgから生まれる完成部品は23kgとなっています。
フレーム
このラグジュアリーなバイクの構成要素は、すべて特別に設計・製造されています。
鍛造カーボンフレーム、自立式エクソスケルトン・ケージ、航空機グレード合金ブロックを使用して完全に機械加工された構築的なエンジンを組み合わせています。ランニングギア(スイングアームとフォーク)も同様です。こうした設計により重量が制限され、効率性を保証されます。
見やすい機械式スピードメーター、革新的な素材、時計のムーブメントの幾層にも連なる歯車を再現したリムの組み立て、時計製造とオートバイのメカニックに共通する多くの機構が共同開発されました。
フィオール(Fior)タイプのフォーク
ダブルウィッシュボーン式フィオールタイプのフォークは、ブラフ・シューペリアのDNAを示すシグネチャーです。
このジオメトリには、ステアリングとブレーキの分離、急旋回時の安定性実現、ブレーキ性能を向上させるアンチダイブ効果など、いくつかの利点があります。こうしたデザインには、時計のムーブメントを彷彿とさせる可動機械部品、アクスルシャフト、ピボットも含まれます。
ホイール
時計のムーブメントの歯車にインスパイアされたカスタムホイールは、軽量合金フープを使った組み立てで操作性が向上し、ボルト留めハブの剛性に優れたデザインとなっています。
このようにハブとディスク ローターを調整して重ね合わせたデザインは、重層的なシステムを持つトゥールビヨンを思わせます。
仕様
フレーム:構築的なエンジンとカーボン鍛造エクソスケルトン・ケージにCNCアルミニウムフレーム
フロントサスペンション:フィオールタイプのCNC加工アルミフォーク、ツイン関節式三角リンク、プリロード/リバウンド調整可能なモノショックサスペンション(トラベル85mm)
リアサスペンション:エンジンのクランクケース内でCNC機械加工アルミニウムのスイングアームが旋回、モノショックサスペンションはプリロード/リバウンドダンピング調整可能、プログレッシブレートリンク(トラベル113mm)
キャスター角:22.9˚、トレール量86.9mm
モデル/カラー展開
スピードと職人技にオマージュを捧げるRMB 01はまさに芸術作品であり、150台の限定シリーズで提供されます。
このオートバイは1台1台、フランス国内で手作業で組み立てられ、最適なパフォーマンスを実現するためにベンチテストが実施されています。
3つのモデルで展開されます。
ブラフ・シューペリア x リシャール・ミル RMB 01に関する詳細は、以下のリンクからご覧ください。
https://www.brough-superior-motorcycles.com//